『朗読者 』ベルンハルト シュリンク 著:ジャズを聞きながら読書・おすすめbook紹介 2010-01-07

mirukoの時間のJAZZを聞きながら読書ってイイ感じ!!なんてどうでしょうね
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ジャズを聞きながら読書・おすすめbook紹介

「mirukoの時間」的 レビュー

ラブリー・ボーン アリス・シーボルト 著

『朗読者 』ベルンハルト シュリンク 著

スージー・サーモンは14歳。初恋にときめき、将来を夢見るふつうの女の子。だけど、ある冬の夕方、学校から帰る途中、近所の男に殺されてしまった。どんな願いもかなう天国へ行ったスージー。でも、たったひとつの望みはかなわない。それは大好きなみんなと一緒にいたいということ。突然彼女を失った悲しみでおかしくなった家族を助けたい。もっと恋をしたい。自分を殺した犯人はあいつだって教えたい―届かぬ想いを抱きながら、せつなく地上を見守るスージーに、ある奇跡が…。冒頭の衝撃と、ストーリーの素晴らしさで異例のセンセーションを巻き起こした感動作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
1962年アメリカ・ウィスコンシン州生まれ。シラキュース大学卒業後、ヒューストン大学・カリフォルニア大学大学院で学ぶ。そのあいだにも、さまざまな職につきながら作家を目指して小説を書きつづけていた。1999年、大学生のときにレイプされた体験を赤裸々に描いたノンフィクション「ラッキー」(アーティストハウス)で衝撃のデビューを果たす。2002年に初めての小説となる『ラブリー・ボーン』を発表、たちまちベストセラーとなり、全世界で1000万部以上が売れるという文学界では異例の作品となった。

 あらすじ

15歳の少年ミヒャエル・バーグは、謎めいた年上の女性ハンナとの激しい恋の虜になる。
だが彼女の身の上についてはほとんど知らないうちに、ある日ハンナはミヒャエルの前から姿を消してしまう。
…二度と彼女に会うことはないと思っていた彼だったが、戦慄(せんりつ)の再会が実現する。
ナチスの過去を裁く法廷の被告席に、ハンナがいたのだ。
彼女が筆舌に尽くせぬ重罪を犯していたことが明らかにされていく、その裁判の進行を追いつつ、
ミヒャエルはとてつもなく大きな難問に取り組みはじめる。ホロコーストを知った自分たちの世代は、どう対処するべきか?
「理解に苦しむものを理解できると思ってはいけないし、比較にならないものを比較してはいけない…。
ぼくたちは、嫌悪と恥辱と罪の意識を抱えたまま、ただ黙っているべきなのだろうか?何のために?」



 

 同著を読んだ私の感想など・・・

前半の主人公15歳の少年ミヒャエルがハンナと出会い恋に落ち・・・朗読を始めるまでの 
訳者:松永美穂氏の文章はリズムがあり、黙読しつつも、朗読を聞いているような・・・
また自分自身で朗読をしてみたくなる、好感のもてる文体であると思う。
しかし、後半のハンナ裁判の場面からラストにかけては、
一文ごとに、読者自身にも問いかけられているようで、考え、また読み始めるという進め方で、
声に出して読みたいと思う前半とはうって変わり、
慎重に丁寧に読み進めた。・・・読み終えて、私が受取ったことは、
「愛する人であっても、他者の人生の選択には立ち入ることはできないし、するべきではない」。

あとがきに記されてあるが、
この著書は二度読むように勧めている。再読の折に、登場人物の感情の襞を改めて発見し、読み取れるそうだが・・・。
ぜひ、私も『愛を読むひと』の日本公開までに再読してみたいと思う。

◆印象に残ったシーン

哲学者である父が息子に話したことば

 


父はどんどん話題を広げ、人格と自由と尊厳について、主体としての人間と、他人を目的物にしてはいけないということについて、ぼくに説教をした。

(父)「君は幼いころ、君にとって何がいいことかママのほうがよく知っていたりすると、憤慨する子どもだったことはもう覚えていないかな?子どもに対してどこまでお節介が許されるかということがすでに、重要な問題なんだ。それは哲学的な問題だけれど、哲学は子どものことを気にしていない。哲学は子どもを教育学に任せっぱなしにし、虐待されるままにしている。哲学は子どもを忘れちゃったんだな」

父はぼくにほほえみかけた。

                                        本文より一部転記掲載

 

 

これは
幸福論ではなくて
自由と尊厳について父が息子に話しをしたシーンなのだけれど
なにか漠然とした感はあるけれど
私の日常の中で
いくつも保留にしてあるいろいろな事柄に
ヒントをいただいたように感じた。

たとえば
我が子が
茨道を健気に歩んでいたりして
親心として何か手助けしたいと思いは浮かぶけれど
先周りのサポートなんて
当事者の子どもにとっては
毒になっても薬にはならないんだろうな・・・・と。

親になって味わう
行き場のない我が親心に
   ただただ安っぽい親心に
なんだか切なくなったしまう私であ〜る。
なかなかできませんよ・・・

『他人を目的物にしてはいけない』
厳しいなぁ・・
「自由と尊厳」を守るなんて。

 

2009年6月19日から全国各地の映画館で 上映される『愛を読むひと』

http://www.youtube.com/watch?v=8tCqSm4Phug

★追記・・・2009.7.1.

『愛を読むひと』

『愛を読むひと』観て来ました!

『朗読者』を読んでとても感銘を受けました。
小説を読んで幾つか印象深いシーンは映画では
描写されていませんでした。
また 小説には書かれていない映画の中で描かれた
マイケル(小説でミヒャエル)の娘さんと心の中の打ち明け・・・
そして収容所から生き延びた数少ない女性の「許さない」という強い決意などなど・・・

◆映画のキャストは原作のイメージを
さらに深く広げる 好感のもてる俳優陣だったと思う。

『朗読者』原作の松永美穂さんの訳がとても巧くて
私自身はかなり頭の中でストーリーのイメージが
立体的に膨らんではいたけれど
映画を観てさらにドラマの世界の
細かい描写をひろうことができた。 
たとえばスクリーンに映る
私の見たこともない知らない国の
広がる景色、町並み、人々のファッション
ハンナの住まいの調度品
ストーリー前半のハンナとマイケルの蜜月シーンでは
バスタブ、給湯器、流し台、洗面台、水回り機器
燃料のコークスなど・・・・。
これらを眺めてきただけでも意義深い時間だった。

◆『愛を読むひと』を観たことで
原作『朗読者』を読み終えた時よりも増して
「わからない」ことが湧いてくる・・・・。
ストーリーは

 


「ハンナが死んでしまって 
あれから10年の歳月が流れてしまった。
ハンナが死んで間もないころは 
昔の疑問が僕を苦しめたものだった。
僕はハンナを裏切ったのだろうか。
僕はハンナに借りがあるのだろうか。
僕は彼女を愛したことで罪ある者となったのだろうか。
僕は彼女の思い出から離れるべきなのだろうか。
どうやって離れたらいいのだろうか。
ときおり僕は彼女の死の責任も自分にあるのかと考えた。
そしてときには彼女に対して
また彼女が僕にしたことに対して腹を立てた。
怒りが力を失い問いが意味を無くしてしまうまで。
僕がしたことしなかったこと彼女が僕にしたこと 
何であれいまではそれが僕の人生だ。」



 


これは原作『朗読者』の第三章の最後の最後にでてくる
ミヒャエル(映画ではマイケル)の独白だけれど
映画ではこの独白から始まる・・・・。 

●人と人が縁を結ぶことってどんな意味があるのだろうか・・・?
●誰かの心の中に塞がれたままになっている孤独について・・・。
●非識字(文盲)による不利益について・・・。
●誰かの打ち明けられない秘密に触れてしまったら・・・。
●「知らない」ことで波及する罪
●「知ってしまったこと」から生まれる罪・・・。

まだまだいろいろ湧いてくる「わからないこと」
『愛を読むひと』はただのラブストーリーではないようだ・・・。

 


 
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