いよいよ2010年1月に封切になる原作と同名の
『ラブリー・ボーン』
読んでどうだったかというと
私にはかなり物足りなかった。
この本を読んだ方々のレビューや感想など
mixiや外blogに掲載された記事を読ませていただくと
どの方々も同著を深く読まれて
良い読後感を得たとの記事が多かった。
そして物語に登場する人物像が
豊かに描かれているとの感想をいくつか読んだ。
しかし
私にはこの人物像がもうひとつ物足らなく
特に父、母の大人世代の人物像が薄かったなぁ・・・。
だから私の知りたいことや
捜していた答えのヒントには足らないと感じた。
たぶん『ラブリー・ボーン』を読む読者として私は
年齢制限が過激オーバーなのかもしれない・・・・。
◆あらすじ &シネマ
ココを見てね!
http://www.lovelyb.jp/#home ←日本版
http://www.lovelybones.com/#abigail_salmon ←アメリカ版 こっちのほうがいいです!
◆私はここが知りたかったところだったけれど・・・
『ラブリー・ボーン』は
原作者のアリス・シーボルトさんが40代の時の処女作だそうで
またご自身がこの作品のスージーのような過酷な体験をされたそうで
読みながら
何か読み取れることや感じることを探してみましたが
私にセンスがなかったのかもうひとつひらめかなかったのです。
もしかして
この原作を訳した方との読者の私との相性も良くなかったかも・・・
あるでしょぉ・・・翻訳物って
この『ラブリー・ボーン』はイシイシノブさんという
男性でたぶん20代後半から30代の方だと想像しますが・・・
男性だから・・・ってくくりは一方的なもの言いで失礼ですね・・
でも
40代の母となった人の「自己不全感」なんて
とうてい理解に遠いのではないかなぁ・・・と
『ラブリー・ボーン』の思春期の登場人物も
いずれ父や母の世代になっていくのでしょうけど
成長から円熟そして停滞・・・さらに下降する人生の悲しい階段で
ある時期 それぞれの曲がり角の時期に居合わせた家族の時間が
この『ラブリー・ボーン』には描かれているようにも感じられて
もうすこし探ってみたいなぁ・・・と
だから私も映画・・・観てみたいです!

★上記画像はBuzzSugarより転記掲載
◆『ラブリー・ボーン』の引用だけど
たぶん若い世代の方々はさして気に留めないところだと思うけれど・・・・私にはとても重要な記述なのよ。
主人公のスージーとその妹リンジーが幼い頃ごっこ遊び(劇あそび)にこうじて奥さん役になった妹が言う、お得意のセリフにね・・・・
「永遠という時のなかに凍りついた殿方を頼りに残りの生涯を過していこうだなんて、
どうしてそのようなことがわたしに言えましょうか」
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そして
主人公スージーの初恋のシンの母が
このドラマ終盤に思う心の中のつぶやきのシーンで・・・
もう何年ものあいだ言わないように心がけていた言葉、「離婚」という二文字。
-略-
夫はまるで幽霊のように部屋に入ってきて、まるで幽霊のようにシーツのあいだに身体を滑りこませる。しわひとつつけたためしがない。彼がテレビや新聞をにぎわしているような冷酷な夫というわけではない。彼の残酷さは、その不在そのもののなかにある。家に帰ってきて食卓につき、彼女の作った料理を食べていても、彼がそこにいたことはない。
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なんか・・・・『ラブリー・ボーン』は
ティーンエイジャー向けのドラマのようだけど
私には
その先の人生に何か投げかけているんじゃないかなぁ・・・と思うのです。
←画像はLuxurylaunches.comより転記掲載)
◆犯人ジョージ・ハーヴェイのドールハウスに象徴される秘密について
深読みかもしれないけれど・・・・
スージーを襲った犯人ジョージ・ハーヴェイの
ドールハウスに象徴されるのは形骸化した家族だったのかも・・・
小説と映画を見ながら家族(ドールハウスに象徴される)について
もうすこし探っていきたいと思う・・・。
akemin
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